外壁塗装の全工程とは?全体フローを確認しよう

茨城県や千葉県を中心に外壁塗装や住宅リフォームを手がけているリペイントワンです。
住まいの外観がくすんできたと感じたとき、「そろそろ外壁塗装しなおす時期かも…」と考える方は多いのではないでしょうか。
しかし、いざ塗装会社に依頼しようと思っても、全体の流れが分からないと、不安になるのは当然です。
この記事では、初めて外壁塗装を検討する方に分かりやすく、工事の全体像を丁寧に解説していきます。
目次
外壁塗装の工程は全部で何ステップ?

外壁塗装工事は、複数のステップを順序通りに丁寧に進める必要があります。
外壁塗装の主な工程と所要日数の目安を、以下の表で確認してみましょう。
ステップ | 工程 | 所要日数(目安) |
---|---|---|
1 | 事前調査・現地確認 | 0.5~1日 |
2 | 足場設置・飛散防止対策 | 0.5~1日 |
3 | 高圧洗浄 | 1日 |
4 | 下地補修・シーリング処理 | 1~2日 |
5 | 養生作業 | 0.5日 |
6 | 下塗り | 1日 |
7 | 中塗り・上塗り | 各1日 |
8 | 仕上がり確認・手直し | 0.5日 |
9 | 足場解体・清掃・引き渡し | 0.5~1日 |
外壁塗装にかかる日数と天候の影響
外壁塗装工事の所要期間は、一般的に10日から14日前後が目安ですが、これはあくまで晴天が続いた場合の想定です。
実際には天候の変化が工期に大きく影響するので、日程にはある程度の余裕を見ておきましょう。
塗装作業は、乾燥や密着を適切に行うために「湿気を避ける」「気温が5℃以上であること」といった条件が大切です。
【STEP1】事前調査・現地確認
外壁塗装工事の第一歩は、塗装会社による事前調査です。
この調査は単なる下見ではなく、外壁の劣化状態や構造、施工面積などを的確に把握して最適な工事内容をまとめ、見積もりを作成するのに欠かせない工程です。
確認項目 | 把握内容 |
---|---|
劣化症状の確認 | チョーキング・ひび割れ・コケ・カビ・塗膜の剥がれなど |
外壁材の種類 | サイディング・モルタル・ALCなど |
シーリングの状態 | 目地やサッシ周りのシーリング劣化の有無 |
面積の計測 | 外壁面積や付帯部の正確な測定 |
周囲の環境・足場条件 | 隣家との距離や道路幅、植栽の有無など |
劣化の症状を的確に見極める
外壁の劣化は、見た目に分かりやすい症状から、注意して観察しなければ見逃してしまうものまでさまざまです。
正確な診断を行うには事前調査で、単なる汚れか、塗膜の劣化か、構造的な問題かをしっかり見分ける力が問われます。
【STEP2】足場設置と飛散防止対策
外壁塗装の工事を安全かつ効率的に進めるには、まず足場の設置と飛散防止対策が必要です。
以下に、足場設置と飛散防止対策に関するポイントを整理しました。
項目 | 目的・役割 |
---|---|
足場の設置 | 高所作業時の安全性を確保し、効率よく丁寧な塗装を行う |
飛散防止ネットの設置 | 塗料や洗浄水の飛散による近隣住宅や車両への被害を防止 |
作業スペースの確保 | 材料搬入や作業者の動線を確保し、スムーズな進行に繋げる |
近隣への事前挨拶 | 工事中の音や通行制限への理解を得る重要なコミュニケーション |
足場やネットの設置はなぜ必要?
外壁塗装における足場は、職人が安定した姿勢で作業する基礎になるものです。足元が確保されると手元のブレがなくなり、均一で美しい仕上がりにつながります。
一方、飛散防止ネットは周囲への配慮を目的とした設備です。塗料のミストや高圧洗浄時の水しぶきが近隣に及ぶのを防ぎ、同時に現場全体の安全性を高める役割を果たします。
【STEP3】高圧洗浄で汚れをしっかり除去
塗装工事の前に行われる高圧洗浄は、外壁塗装の仕上がりと耐久性を大きく左右します。
見た目には分かりづらい汚れやカビ、劣化した塗膜が残ったまま塗装をしてしまうと、どれほど高性能な塗料を使用してもすぐに剥がれてしまうからです。
汚れの種類 | 塗装への悪影響 |
---|---|
カビ・藻・コケ | 表面の密着力を低下させ、塗膜の剥がれの原因になる |
ホコリ・排気ガス | 塗料が弾かれ、ムラや気泡の原因となる |
チョーキング粉 | 新しい塗料がしっかり密着せず、耐久性が低下する |
旧塗膜の剥がれ | 残ったまま再塗装すると、新塗膜がすぐに浮いてしまう |
高圧洗浄で落とす汚れ
高圧洗浄で除去する代表的な汚れの一つがカビや藻、コケです。日陰や湿気の多い部分で繁殖しやすく、表面の密着力を低下させるので、放置したままにすると新しい塗膜が長持ちしません。
さらにホコリや排気ガスの付着は、塗料が弾かれてムラや気泡の原因となります。
チョーキング粉(塗膜が粉化したもの)は厄介で、下地に残ったままでは塗料がしっかり密着しません。
また、旧塗膜の剥がれが残っていると、新しく塗った塗料の層が短期間で浮き上がってしまいます。
【STEP4】下地補修・シーリング処理
外壁塗装前の「下地補修」と「シーリング処理」は欠かせません。
以下の表に、下地補修・シーリング処理で行われる主な作業と、それぞれの目的をまとめました。
作業 | 目的 |
---|---|
クラック(ひび割れ)補修 | 雨水の浸入防止、塗膜の下地としての安定性確保 |
欠損部の補修 | 平滑な仕上がりの実現と塗料の密着性向上 |
シーリング打ち替え | 防水性の回復。古いシーリング材を撤去して新しく施工 |
シーリング増し打ち | 既存のシーリングの上から追加で充填し、防水性を補強 |
金属部のサビ止め | サビの進行を止め、塗膜の剥離や腐食を防ぐ |
外壁補修に欠かせないクラック補修とシーリング施工の基本
外壁の補修には、クラック補修とシーリング施工が重要です。
幅のあるクラックには「Uカット工法」が一般的で、掘削後にプライマーとシーリング材を充填することで密着性を高め、再発を防ぎます。
細かなヘアクラックには「微弾性フィラー」や「シーラー」の刷り込み補修が有効で、下地の強度を回復します。
また、シーリングには「打ち替え」と「増し打ち」があり、打ち替えは既存材を撤去して新しく充填するため防水性能を根本から回復できるのに対し、増し打ちは既存材の上に新しい材料をかぶせる補強方法で、短期的な補修や非構造部で多く使われます。
【STEP5】養生作業で塗料の飛び散りを防ぐ
外壁塗装での養生は、塗料や汚れが付着してはいけない部分を保護します。
以下の表に、養生作業をする箇所と目的をまとめました。
養生箇所 | 目的 |
---|---|
窓・サッシ周り | 塗料の付着を防ぎ、開閉できるように一部開口部は工夫して養生 |
植栽・庭木・土間 | 飛散塗料や洗浄水から保護。枯れや汚れを防ぐ |
室外機・給湯器 | 通気性を確保しつつ、精密機器への塗料侵入を防ぐ |
床面・タイル・玄関まわり | 足元の安全と美観保護。雨の日でも滑らない素材を使用 |
車や自転車 | 作業時に塗料が飛ばないよう完全に覆い、所有者の不安を払拭 |
仕上がりを左右する養生の精度
養生は単なる保護作業ではなく、塗装の仕上がりを美しく整える大切な作業です。
窓枠のラインがまっすぐ出ているか、床やタイルに塗料のにじみがないかといった細部の仕上がりは、養生の精度によって決まります。
【STEP6】下塗り作業で塗料の密着力アップ
塗装の工程のなかでも「下塗り」は、外壁と上塗り塗料をしっかりと接着させるための、いわばのり付けのような役割です。
下塗りの材料ごとの使用箇所を見てみましょう。
下塗り材 | 使用箇所 |
---|---|
シーラー | モルタル、サイディングなど吸水性のある面 |
フィラー | モルタル壁や軽微なクラックがある外壁 |
プライマー | 鉄部、アルミ、FRPなどの特殊素材 |
下塗り材の種類と選び方
下塗り材としてもっとも一般的なのが「シーラー」で、吸水性のあるモルタルやサイディングに使われ、上塗り塗料の吸い込みを防いでムラを抑えます。
「フィラー」はひび割れのある面に使用されることが多く厚みがあり、下地をなめらかに整える効果がある塗料です。
「プライマー」は金属や塩ビといった非吸水素材に用いられ、密着力を高めて剥がれを防ぎます。
【STEP7】中塗り・上塗りで仕上げる
下塗りによって塗料の密着性が確保された後はいよいよ「中塗り」と「上塗り」の工程に入ります。
上塗りの前に中塗りを行うと、塗膜に厚みが出て紫外線や風雨に強くなり、外壁が長期間保護される状態に仕上がります。
工程 | 主な役割 |
---|---|
中塗り | 下塗りの上に塗料を重ね、塗膜の厚みと均一性を確保 |
上塗り | 最終仕上げ。色味・艶・保護機能を完成させる |
中塗り・上塗りはなぜ2回?
中塗りと上塗りは2回に分けて行います。
まず中塗りは、下塗りの色を隠しつつ、塗膜に厚みを持たせて上塗りが安定して乗るようにする役割です。
1回塗りでは塗膜が薄くなり、数年で色あせやひび割れが起こりやすくなるので、中塗りと上塗りをしっかりと時間を空けて行い、十分な乾燥と塗膜強度を確保します。
【STEP8】仕上がり確認・手直し
塗装工事の最終段階では、仕上がりの確認と必要に応じた手直しが行われます。
このステップは、完成後の外観だけでなく、塗膜の品質や施工精度を保証する重要なチェックプロセスです。
チェック項目 | 内容 |
---|---|
塗り残しの有無 | 見えにくい場所や高所の塗装状態を確認 |
色ムラ・艶ムラ | 光の当たり具合や天候による発色の差を確認 |
飛び散り・汚れ | サッシ、ガラス、床面などの不要部分に付着がないか確認 |
補修痕の仕上げ | 下地補修部分が周囲と違和感なく馴染んでいるか確認 |
養生撤去後の清掃 | 養生材の剥がし跡や残留物がないか、周囲をきれいに整える |
写真による工程記録の有無
外壁塗装工事の品質を保証するうえで、写真による工程の記録は非常に重要です。
施工前・施工中・施工後の写真を残しておくと、実際にどのような作業が行われたのかをお客様が確認できます。
写真記録があれば、見積書や契約内容との整合性が確認しやすく、万が一トラブルが発生した際の証拠になります。
【STEP9】足場の解体・清掃・引き渡し
全てのステップが完了したら、工事の最終ステップである「足場の解体」と「清掃」、そして「引き渡し」が行われます。
以下に、ここでの主な作業と詳細をまとめました。
工程 | 詳細 |
---|---|
足場の解体 | 組み立て時と同様、安全を確保しながら分解・撤去 |
周囲の清掃 | 養生材・ごみの撤去、塗料飛散の除去 |
外構・付帯部の確認 | フェンスや花壇などの外構が工事前の状態かをチェック |
保証書・書類の説明 | 保証期間・内容の確認、施工写真や工程の記録の引き渡し |
仕上げ清掃と保証書で安心を形に
外壁塗装工事の完了後に行う最終清掃は、単にごみを片付けるだけでなく、敷地や外構まわりを整え、工事全体の印象を引き上げる仕上げ作業です。
工事完了後には保証書が発行されるので、きちんと保管しておきましょう。万が一不具合が生じた際には、適切な対応を受けるための大切な証明になります。
まとめ:工程を知ることが納得リフォームへの第一歩
外壁塗装は、単に壁を塗り替えるだけではなく、下地処理や補修、仕上げまでの一連の流れが密接に関わり合い、住まいを守る大切な役目を担っているのです。
各ステップの意味や注意点を理解しておくと、工事中の不安が減り、仕上がりに納得できるリフォームが実現します。
「外壁塗装の費用が心配…」という方は、火災保険の活用も視野に入れてみましょう。適用条件や申請の流れについては、「外壁塗装と火災保険の完全ガイド|適用条件や申請手続きを徹底解説」の記事で詳しく解説しています。
リペイントワンでは、現地調査から工事完了まで、すべての工程を分かりやすくご説明し、お客様の不安を残したまま進めることはありません。
小さな疑問でもお気軽にお問い合わせください。
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